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☐牛・豚肉の食肉標準商品コード
企業毎に取引の電子化をすすめることは非効率で、膨大な費用もかかることから、業界全体で『標準化』し、積極的に取引の電子化を進めることが重要となってきます。このため、公益財団法人食品等流通合理化促進機構において、農林水産省の補助事業(平成9年度から13年度 『食品流通情報か基盤事業』)により牛肉と豚肉の標準コードが作成されましたのでご紹介いたします。なお、当センターも作成に当たっては委員として参画しています。
項目:1 食肉標準商品コードの全体構成
2 標準品名コード
1 食肉標準商品コードの全体構成
食肉の標準商品コードは、「標準品名コード」と「標準商品属性コード」を基本に構成されます。「標準品名コード」とは、畜種あるいは品種名と部位名を元にした5桁のコードです。また、「商品属性コード」とは、格付けやチルド/フローズンの別、原産地などを特定するためのコードで、これらのコードを組み合わせることによって、各流通段階の取引に必要なレベルの商品指定を行うことを前提としています。
分類 | № | 名称 | 項目説明、例 | コード、桁数 |
標 準 品 目 | 1 | 畜種 | 一般に畜種と称されている区分を基準とし、品種あるいは国産・輸入の別を一部追加したもの【例:和牛、輸入牛、国産豚、鶏】 | 1(2)(注1) |
2 | 部位 | 商品形態(枝肉・部分肉の区分)、及び、一般に部位と称されている部分肉の区分【例:ロース、ヒレ等】 | 3 | |
3 | 精肉 | 精肉カット仕様の区分【例:薄切り、角切り等】 | 2 | |
標 準 商 品 属 性 | 4 | 態様 | 商品の保存・流通温度帯区分【例:冷凍(フローズン)、冷蔵(チルド)等】 | 1 |
5 | 品種 | 一般に、品種と称されている区分【例:和牛、乳牛等】 | 2 | |
6 | 性別 | 性別の区分【例:経産、未経産、去勢等】 | 2 | |
7 | 月齢 | 月齢の区分【例:18ヶ月~30ヶ月、ラム等】 | 1 | |
8 | 等級 | 肉質等級、歩留等級等の品質区分【例:A-5、プライム等】 | 2 | |
9 | 飼養 | 飼養方法(飼料の種類や与え方等)【例:グラスフェッド、ショートグレインフェッド等】 | 2 | |
10 | 原産地(注2) | 国内は、JIS都道府県コード | 2 | |
国内は、JIS都道府県コード | 3 |
(注1) コード桁数の( )内は、牛、豚、鶏以外の畜種におけるコード桁数を表します。
(注2) 原産地については、JAS法改正の結果を受けて見直すこともあり得ます。
(注3)上表以外にも、コードは特に定めませんが、ブランド(パッカー等のメーカー名あるいは銘柄を指す。例:I.B.P.、MONFORT、松阪牛等)および工場番号(パッカーメーカーが付番する工場の番号。例:245、 86M等)等を、別途、EDIメッセージ上で直接表記することができます。
2 標準品名コード
ア 標準品名コードの定義
食肉標準品名コードは、5桁で構成されます。枝肉、部分肉、精肉のそれぞれでコードの構成は、以下のようになっています。
※✖は畜種コード、☐は部位コード、■は‘0‘または自由使用、△は精肉コード
畜種 | 枝肉及び部分肉 | 精肉 |
牛・豚・鶏 |
✖ ☐☐☐ ■ |
✖ ☐☐ △△ |
上記以外の畜種(羊、鴨など) |
✖✖ ☐☐☐ | ✖✖ ☐ △△ |
食肉標準品名コードは、以下の考えに基づいて設定されています。
イ 畜種コード
牛、豚、鶏等の畜種の区分を表します。牛については、さらに和牛、国産牛、輸入牛を識別します。主要な流通畜種である牛、豚、鶏は1桁、これ以外の畜種である羊等を指定する場合は2桁を使用します。
ウ 部位コード
1 基本とした規格
以下の規格を基本として、現状の取引に合わせて部位を一部追加または削除しています。
畜種 | 基準とした規格 |
牛 | コマーシャル規格(注1)(日本食肉流通センター) 但し、副生物は、日本畜産副産物協会の分類基準 |
豚 | コマーシャル規格(注1)(日本食肉流通センター) 但し、副生物は、日本畜産副産物協会の分類基準 |
鶏 | 食鶏取引規格および食鶏小売規格(日本食鳥協会) |
上記以外の畜種 | それぞれ、上記の各畜種により類似の畜種の部位コードを利用する |
(注1) コマーシャル規格に改訂がある場合には、これに準拠して部位コードの見直しを行います。
2 海外名称との対応付け
標準部位コードでは、同一あるいは類似の部位であれば、名称が異なる場合も同じコードとしています。例えば、「チャックアイロール」は「かたロース」と同じコードとなります。このように、国毎あるいは地域毎に名称の異なるものは、別称として扱います。
具体的には、以下の場合は、同一の部位コードとして扱うことになります。
a 1つの標準部位コードに対して、海外の規格コード(NAMP規格コード(米国の規格コード)等)が複数対応する場合
<例>下記の対応表の例では、全ての名称が標準部位コード「530」となる。
食肉標準 | NAMP規格 | ||
コード | 名称 | コード | 名称 |
530 | ヒレ (ヘレ) |
189A | ロイン、フル・テンダーロイン、サイドマッスルつき、脂肪なし |
189 | ロイン、フル・テンダーロイン | ||
190 | ロイン、フル・テンダーロイン、サイドマッスルなし、脂肪なし | ||
190A | ロイン、フル・テンダーロイン、サイドマッスルなし、皮なし | ||
191 | ロイン、バットテンダーロイン | ||
191A | ロイン、バットテンダーロイン、脂肪なし | ||
191B | ロイン、バットテンダーロイン、皮なし | ||
192 | ロイン、ショート・テンダーロイン | ||
192A | ロイン、テンダーロイン・テイル |
b 名称が異なるが、同一の部位を指す場合
<例>下記の対応表の例では、全ての名称が標準コード「320」となる。
部 位 コード |
名 称 |
NAMP
|
Canada Beef
|
AUS-MEAT 規格名称(豪州) |
ニュージーランド
|
320 |
かたロース(くらした) |
チャック、チャックアイロール |
チャック、チャックアイロール |
チャックロール |
チャックロール |
3 分類方法および付番方法
部位の大分類を表す部位コードの1桁目を、表1に示すとおり、牛、豚、鶏で共通としています。
表1 部位コードの分類方法および付番方法
部位コード | 大分類名 |
100番台~200番台 | 枝肉/丸どり |
300番台 | まえ系 |
400番台 | ばら系/むね肉 |
500番台 | ロイン系 |
600番台 | もも系/もも肉 |
700番台 | その他の部位/副品目 |
800番台 | 副生物/副品目 |
900番台 | (予備) |
なお、セット商品については、次のように設定してください。
a 一頭分または半頭分のセット商品
それぞれ100番台および200番台にセット名称が登録されていますので、これを使用します。
b 大分類の同じ部位を組み合わせたセット商品
各大分類毎にセット名称が登録されていますので、これを使用します。
c 大分類の異なる部位を組み合わせたセット商品
標準化の対象外としています。表1の900番台を使用して、取引当事者間であらかじめ取り決める等して自由に設定することができます。
エ 精肉コード
精肉コードは、「ステーキ用」や「焼き肉用」等のスライス加工した商品に対するコードです。
部分肉と精肉のコードは、以下の様に利用します。
オ 対象商品の範囲
食肉標準品名コードは、枝肉、部分肉、精肉を対象としています。加工品(ハム・ソーセージ・ハンバーグや焼き鳥等の調理済み・クックレディー商品等)は、基本的には対象外となりますが、加工品では既にJANコードの付けられた商品が多く、メーカーを特定する必要性も高いことから、JANコードを利用することとします。
本章(本内容)については、「食品流通の取引電子化導入・活用ガイド」食品流通構造改善促進機構(平成14年3月発行)からの引用(抜粋)です。 「食肉流通の取引電子化導入・活用ガイド 」 内容についてのお問い合わせは、「公益財団法人食品等流通合理化促進機構」までお問い合わせください。TEL:03-5809-2175(代表) |